大坂なおみ・全米オープン優勝で賞金＆収入（年収）にかかる税金(所得税)はいくら？

ついにやりましたね！　テニス全米オープンの女子シングルス決勝で、大坂なおみ選手がセリーナ・ウィリアムズ選手を破って優勝！！さて、大坂なおみ選手が全米オープン優勝で獲得した優勝賞金３８０万ドル（約４億１８００万円）はやはり何だかんだいって、アメリカンドリームだな～と思いますね。その賞金にかかる税金はいくら？がヤバイです！

大坂なおみ選手については、英語が堪能でその日本語が若干たどたどしい感じであることから、「ほぼほぼアメリカ人なのでは？」的な指摘もありますが、それをここで論じるのは無粋でしょう。

で、話を戻して税金の話ですね・・・

大坂なおみ・全米オープン優勝で賞金にかかる税金でかかわる要素とは

大坂なおみ選手が、今回の全米オープン優勝で獲得した賞金は、３８０万ドル（約４億１８００万円）です。税金を計算するにあたり、いくつか考慮に入れるべき点があります。

大坂なおみに破れた元世界女王セリーナ・ウィリアムズがブーイングに包まれる会場で大坂のプレーを讃え、初のグランドスラム制覇を祝うよう客席に呼びかけたシーン pic.twitter.com/O4ATn6ayYN

— フィフィ (@FIFI_Egypt) 2018年9月9日

1.　今回所得（賞金獲得）が発生したのがアメリカであること

2.　大坂なおみ選手が二重国籍である点

1.　今回所得（賞金獲得）が発生したのがアメリカであること

まず、1点目ですが、「今回、所得（賞金獲得）が発生したのがアメリカであること」に注目できます。

まず、税金に対する、覚えておくべき基本的な考え方ですが、日本の税法では、原則として”日本で”稼いだ所得のみに税金をかけるということ。

逆に言えば、海外で獲得した賞金（所得）は、その国（今回はアメリカ合衆国）の税金システムに依存することになります。

つまり、大坂なおみ選手の場合、今回のようにアメリカ合衆国で獲得した優勝賞金やすべての収入はアメリカの税法に従って納税することになります。ちなみに、逆に言えば、日本の会社のCMなどに出演した場合に発生したギャラやTVなどの出演料といった収入もろもろは、日本の税金システムに則って支払う形になります。

2.　大坂なおみ選手が二重国籍である点

この点がもしかすると問題をややこしくする部分かもしれません。つまり、大坂なおみ選手が二重国籍である点。確かに、二重国籍の場合、文字通りパスポートを2通持ち、都合良く？使い分けることができます。

しかし、アメリカの税法上、不利に働くかもしれませんし、事を複雑にしている部分でもあります。

アメリカでは、所得税申告（日本の確定申告に該当）を行うにあたり、以下の2つにカテゴライズされます。

・　居住者(Resident Alien)　⇒　（この場合の居住者とは永住ビザなどを取得した人のことで米国市民のことではない）

・　非居住者(Nonresident Alien)

言うまでもなく、大坂なおみ選手の場合は二重国籍ですので、米国市民になります。なぜ、わざわざ、居住者(Resident Alien)と非居住者(Nonresident Alien)の例を引き合いに出したかというと、居住者について以下の条件があるからです。

居住者となった人は、米国市民と同様に、居住者である期間に受け取った米国源泉の所得に限らず、外国源泉の全所得も含めて米国での所得税の対象になります。よって、源泉地にかかわらず、給与、利息、配当、事業所得、譲渡所得などの一切の所得を総所得（Gross Income）に含めて申告することになります。したがって、米国に居住している日本人でも、日本源泉の所得も含めて米国連邦政府に総所得として税務申告をする必要があります。

出典元：移民弁護士ドットコム

つまり、簡単に言うと、「米国市民はアメリカでゲットした所得に対してアメリカで税金を払うのは必須だし、さらにアメリカ以外の国々でゲットした所得もアメリカで申告してね。そこにも税金をかけるからね」ということです。

つまり、米国市民である大坂なおみ選手の場合、日本やアメリカ以外の国でゲットした所得（賞金、ギャラなどの収入）もアメリカで申告する必要があり、そこに税金がかかることになります。

ですので、日本で発生したCMの出演料・ギャラといった収入も日本でも申告して納税し＋アメリカでも税務申告するため、二重課税になる可能性が大ですね。