日本人で初めて体重超過が原因で”世界王座を剥奪”されたのが、前WBC世界フライ級王者の比嘉大吾選手ですね。
しかも、本来であれば、4月15日に横浜アリーナで行われたWBC世界フライ級タイトルマッチで、相手選手である同級2位のクリストファー・ロサレス(ニカラグア)を完膚なきまでにマットに沈めて欲しかったですが、逆に自分がマットに沈められてしまうという最悪のオチまでついてしまいました・・・。
色々と残念ですよね!
で、さらに気になるのが、比嘉大吾選手は試合後、病院に直行し入院したという流れ。陣営側の公式発表では、検査入院としていますが、実際のところどうなんでしょうか?
比嘉大吾入院の本当の原因は?
比嘉大吾選手が試合後入院した理由・原因はどんなものなのでしょうか?
結論からいうと、もちろん試合からのダメージではなく、減量失敗から来る身体へのダメージが原因ではあると思うんですが、入院するくらいというのは、おそらくけっこうな”意識障害”があったんじゃないか?と思います。そして、”深い精神的なダメージ”も原因でしょう。
比嘉大吾ピンチ 1回目900グラム・オーバー https://t.co/NeDPWtKtWm pic.twitter.com/WHM1lZ0Mh6
— ボクシングビート (@beat_macc) 2018年4月14日
そもそも、試合中と試合後の様子も普通じゃなかったですよね。 今回の試合で、8ラウンド終了時ゴングを聞いた際、まず比嘉大吾選手は朦朧とした様子で、戻るコーナーを間違えています。その理由も、たとえば、頭部にパンチをたくさんもらった上での意識障害なら分かるのですが、そうではありませんでした。
さらに、試合後の比嘉大吾選手は涙が止まらずひたすら謝罪を繰り返していました。「やってはいけないことをしてしまった」という思いが涙となって現れたのかもしれません。
比嘉大吾入院・減量になぜ失敗したのか?
比嘉大吾選手が減量に失敗した理由は、シンプルですね。
そもそも、この試合前に、もうすでにこれ以上削れないところまで、減量していたということですよね。
人間の身体は、当然ながら大きく分けて筋肉と脂肪から成り立っています。また、階級(体重の)が上のボクサーならまだしも、比嘉大吾選手のように軽量のボクサーの場合、そもそもが身体のほとんどが筋肉で、脂肪率が極端に低いです。
しかも、比嘉大吾選手の場合、身体を見れば分かるようにその筋肉量は多く、ほぼほぼ筋肉といっても良いでしょう。実際、フライ級の階級で、比嘉大吾選手の胸囲がほぼ100センチというのは、身長の低さも考えてもありえないくらいの筋肉量ですよね。
で、食事制限も行い、脂肪もぎりぎりまで落とした状態で、さらに”そぎ落とす”としたら”体内の水分”しかないわけですね。
比嘉大吾選手(フライ級)の普段の体重は?
比嘉大吾選手の普段の体重に関しては推測しかできませんが、フライ級は試合になると約50キロまで体重を作って戦わなければなりません。ですので、基本的に試合前の減量で合わせるものの、普段の生活からある程度節制しているはずです。
おそらくですが、比嘉選手も、できるだけ60キロを超えないよう注意はしていたんじゃないかと思います。
ただ、比嘉大吾選手の場合、ある程度節制はしていたと思いますが、前述のように筋肉量が多いだけでなく、ボクサーらしくなく「ファストフードや肉も好きで普段からよく食べる」と前に出演していたTV番組(ダウンタウンなう)で語っていました。
それにしてもこれは個人の意見なのですが、「ダウンタウンなう」に出演する人は、そのあとけっこうやらかす人が多くないですか? たとえば清原さんとか・・・
引用元:instagram
話がそれましたが、比嘉大吾選手は普段からけっこう身体の大きさがあるように見えるので、そこそこ体重があると思います。また、実際肉好きの時点で、もともとの身体の大きさが本人が思っている以上にあったと思います。
で、そもそも、普段60キロの人が試合前に50キロに体重を落とすのと、70キロの人が60キロに落とすのでは、全く意味合い違いますよね。
今回、比嘉大吾選手の場合は、試合前の「今までの感覚でこの期間でこれくらい落とせるだろう」という陣営と本人読みが完全に外れていたのは間違いないと思います。それほどまでに、体重が落ちにくい身体になっていた=身体が成長していたのだと思います。
そして、減量がラクなタイプのボクサーと苦手なタイプがいますが、あきらかに比嘉大吾選手は苦手なタイプですね。
ちなみに、過去のチャンピオンでいうと、亀田大毅選手も常にキツイ減量苦と闘っていました。何となくあの大きな骨格など、体格を見ると分かりますよね。少し体質的には、比嘉大吾選手と似ている気がします。
それと対照的に兄の亀田興毅選手は減量が比較的スムーズにできるタイプでした。
比嘉大吾は階級を上げるしかない
もうこれしかないですよね。比嘉大吾選手はもはや階級を上げていくしかないですね。
そもそもボクサーの体重の減らし方が医学的に見ると結構危険な行為なんですよね。なんといっても減量方法といえば、「食事制限+水抜き」が基本コースになります。
食事制限に関しては、試合の少し前から、ボクサーは食事の全体量を徐々に減らします。とくにご飯など炭水化物の摂取を制限していきます。 試合2週間前からは基本1日1回の食事しかとれず、その際にもご飯は100g程度しか食べられません。
それ以外に口にできるおかずといえば汁物と少しの野菜のみ。そもそも肉好きの比嘉大吾選手にとってはこの食事制限だけでも肉体的、精神的に相当きついはず。
そして、拷問としか思えないのが、水抜きですね。
体重があまり落ちない場合には、試合1週間前からは食事は一切とれず、水分もほぼ摂れなくなります。予定する試合の3日前になると、水の摂取自体をやめ、水抜きをするワケです。で、その間もきっちりと練習はありますからね・・・
これ、毎試合前にやっていたら身体だけでなく精神が崩壊しそうです。
比嘉大吾選手には階級を上げてもらって、心機一転頑張って欲しいですね。
まとめ
昔、世界王者だったファイティング原田さんはやはりつらい減量と闘っていましたが、水抜きがきつすぎて、「減量期はトイレの水も飲みたかったほど」と話していたことがあります。
また、やはり20キロ近い減量!が必要だった、元世界ライト級王者ガッツ石松さんも「バケツ一杯の水に1000万円出しても惜しくなかった」と語るなど、食事はまだ我慢できても水は我慢できないボクサーの心情が表れています。
4月11日は、ガッツポーズの日。
1974年4月11日、日大講堂での「WBC世界ライト級タイトルマッチ」で、挑戦者・ガッツ石松(25歳)が、チャンピオンのロドルホ・ゴンザレスにKO勝ちし、王座を獲得。この試合後に元祖「ガッツポーズ」が飛び出し、翌日のスポーツ紙で、見出しでこう表現したことにちなんだ。 pic.twitter.com/t8IqYFby7B— オダブツのジョー (@odanii0414) 2018年4月10日
ですので、比嘉大吾選手はもはや階級を上げていくしかないですね。ただ、階級を上げるタイミングを誤ったのが、比嘉大吾選手陣営でしょうし、その後悔が具志堅会長の涙に表れていたのでしょう。
比嘉大吾選手は、まだ22歳ですので、まだまだやり直せます。はやく身体と精神を回復させて、復活してほしいですね!
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