中国メディアが明らかにした情報で、中国・重慶からチベット自治区のラサへの飛行していた中国国内航空会社の四川航空のエアバスA319型機が、上空約1万メートルで、突然窓が破裂&破損し脱落したことで、操縦席の気圧が急激に下がり(急減圧)、副操縦士が外に吸い出されそうになる事故が発生しました。
その詳細や原因、画像(動画)なども少し調査してみました。
中国の四川航空・エアバスA319事故・副操縦士吸い出されて負傷?
前述のように、今回の事故では、四川航空のエアバスA319型機が中国・重慶からチベット自治区のラサへの飛行中に生じたものです。
出典:http://news.cctv.com/
その際、副操縦士が窓から外に吸い出されて負傷しました。今回のケースでは、副操縦士はシートベルトをしていたため、転落せずに済んだものの、顔と腰を負傷する結果になりました。
この減圧により、操縦室内の気温が零下20~30度へと急低下したということなので、かなり厳しい状況でしたね。
こちらのニュースからは、操縦席の窓ガラスが割れた際、開いた割れ目が相当に大きなものであったことが分かります。
出典:http://news.cctv.com/
今回は、副操縦士はシートベルトをしていたため、急死に一生を得ましたが、万一たとえば、食事やトイレに立つなどで一時的にシートベルトを外していたようなケースであった場合には、命の危険があったことは間違いないでしょう。
中国の四川航空・エアバスA319事故・副操縦士吸い出された原因は?
現在、中国の四川航空エアバスA319で生じた事故原因は調査中ですが、このようなケースは過去にもいくつか起こっています。
思い出されるのが、1990年6月10日、ブリティッシュ・エアウェイズ5390便が飛行中に生じた同様のケースです。
このケースでは、当時操縦していたパイロットのランカスター機長が、操縦席の窓ガラスが割れたことにより、その上体がシートベルトを外れてしまい、すでに足を残して機体の外側に吸い出されてしまいました。
このときは、たまたまコーヒーを持ってきていた客室乗務員があわててランカスター機長を引きづりだし、機長の命は助かりました。
この事故の原因は、フライトの27時間前に行われた窓ガラス交換の際に使われたネジのサイズが違った(小さすぎた)ためというものでした。
今回の事故に関しては、まだ調査中ですので、結論が出ていませんが、メンテナンスの際のケアレスミスということも考えられるかもしれません。
さらに他の原因も考えられます・・・。
基本的には、航空機の窓ガラスは、非常に強固な作りです。あれだけの高度を高速で飛行するため、まず最大与圧と空気力と温度効果を合わせた荷重に耐えられるような設計がなされているわけです。
ですので、現在の航空機は、万一飛行中に鳥などと衝突しても割れないほどの強度の高い窓ガラスが使用されているわけです。
しかしながら、ときおり生じるこういった同様のケースで、原因となるものとして次のようなものも挙げられます。
・悪天候(ひょう・雷)
この事故発生時の天候については何も言及されていなかったので、この可能性は低いと考えられます。
・くもり防止用の電熱線ヒーターのショート
・水分によって窓内部のくもり止め用フィルムの通電線へ生じた異常放電
これらの原因もあり得るワケですね。
こう見ると、あれだけテクノロジーの塊ともいえる航空機でも、こういったトラブルが起こり得てしまうというのは怖いですね。
まとめ
今回、事故を起こした航空機は、時速800~900キロで、なおかつ約1万メートルの高度を飛行していました。
さらに、操縦席の窓ガラスが破裂&破損し脱落したことで急減圧が起こり、副操縦士が外に吸い出された際に、自動操縦などの設備が故障しました。
結果として、機長が手動でその後操縦し、無事に着陸に成功しました。
しかし、当時、天候が悪く視界不良であったり他の要因も生じていた場合には、かなり危険な事態になっていたことも考えられます。
コクピットの窓ガラスが割れたことについては調査結果を待つ必要がありますが、いずれにしても皆無事に地上に降り立つことができて良かったですね。
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