フジテレビが満を持して、2018年4月から放送されるのが、ドラマ「コンフィデンスマンJP」。このドラマの見どころはたくさんありますが、まず脚本が秀逸です。
それもそのはず、今一番脂が乗り、アツイ脚本家と言っても過言ではない、古沢良太さんを迎え、古沢良太さんが生み出したストーリーがドラマをより目を離せないものとします。
そして、キャストも演技力の点で見ごたえある演技が期待できる方々ばかりです。
東出昌大さん、長澤まさみさんそして小日向文世さんらが織りなす演技は必ずやケミストリーを生み、視聴者を引き込むことでしょう!
ドラマ「コンフィデンスマンJP」の原作は、古沢良太さんの完全オリジナルとなります。
しかし、「オーシャンズ11」、「スティング」、「ミッション・インポッシブル」シリーズなど、いわゆる“コンゲーム映画”では、信用詐欺師を描いたものが多く、古沢さんがそれらの作品からどんなインスパイアを受けて原作を書き上げたのか、かなり期待値が上がりますね!!
そもそも「コンフィデンスマンJP」って何?
辞書を開いて頂くと分かるのですが、コンフィデンスとは、「信頼、信用」を表す英単語「confidence」のことです。
「confidence man」は、”信用詐欺師”ということになります。でも、この中に詐欺師という意味を持つ単語は出てきませんよね。
他の多くの英単語と同様、英語の場合、この2つの単語で、簡単に表現されてしまっていますが、もう説明を少し加えると、使役形にして、「the man who make those(other) be confident」 といった感じでしょうか・・・
”まず最初に他人を巧みに(だまして)信用させる”ということですね。 ま~信用させるためには、その前段階として、対象者をだますための誘導や心理操作が欠かせないですよね・・・
ちなみに、信用詐欺師が実際に信用詐欺を働くことを表す英単語は、「confidence game」とか「confidence job」と表します。
信用詐欺師にとって、詐欺を、仕事(job)ならまだしも、”ゲーム(game)”ととらえていると思うと、被害者側の目線から見れば、たまったものじゃないですね・・・
言い方をかえれば、信用詐欺師は、詐欺での駆け引きをある種の”ゲーム”として見て、ドキドキ感やスリルを楽しんでいるわけですね。
でも、こう英語でとらえてみると分かりやすいですよね。
ちなみに、ドラマ名が「コンフィデンスマンJP」となっており、おまけ的に「JP]と付いていますが、これは単純に「日本」のことでしょう。
この「JP]ということばをわざわざ付ける必要があったのかどうかは、いささか疑問ですが・・・ 個人的にはなんとなく不要な気も・・・ なんとなくドメイン名のような感じになっています。
ネットの向こう側のコンフィデンスマンとは?
今回、ドラマ「コンフィデンスマンJP」の見どころの一つが、長澤まさみさん扮するダー子の詐欺師としての高い技術と知能で相手をだましていくスキル。もちろん、対象者が悪徳な金持ち・・・なのが救われますね。
ところで、「コンフィデンスマンJP」では、その天才的頭脳と高い集中力を持つ長澤まさみ扮するダー子が、東出昌大さん扮するボクちゃんと、超一流の変装技術を持つリチャードこと小日向文世さんと共に力を合わせて、”お仕事”をしていくわけですが・・・
もちろん、リアルな世界でもときおり「信用詐欺御」の存在が取りざたされることがあります。
でも、今の時代、ネットにいる詐欺師の方がよりリアルかもしれません。
たとえば、一例として・・・
2017年、アメリカの米消費者信用情報会社「Equifax」で大規模情報漏洩事件が発生しました。
この事件では、なんと1億4300万人分もの米国民の個人情報が漏洩しました。単純に考えても、この数字は米国民の約半分にも相当しますよね。日本人口の半分相当の6500万人の個人情報が漏洩してしまうと置き換えると怖すぎます。
そして、この時に、漏えいしたのが、氏名、住所、電話番号、生年月日、運転免許証番号、社会保障番号でした。
アメリカの場合は、以前から国民一人ひとりが個有の社会保障番号(ソーシャルセキュリティナンバー)を持つ、いわば総背番号制社会ですから、その番号と氏名や生年月日といった個人情報がセットで流出したというのは、もはや悪夢でしかないわけです。
で、これら個人情報を宝の山として見るのが、「信用詐欺師」です。というより、ただの詐欺師でも、ある一定の詐欺スキルのある人間であれば、悪用することを思いつくでしょう。
彼ら詐欺師は、入手したこれらの個人情報を悪用して、他人の名前を勝手に使ってクレジットカードを作ったり、オンラインの銀行口座から振替を行ったり、オンラインで勝手に融資を受けて返済を無視するといった詐欺行為を働きます。
この案件をより深刻な部分とするのは、もし仮にこういった形で個人情報を詐欺で悪用されてしまうと、悪用された被害者側の信用格付けが低下するという二次被害が起きる点。
つまり、クレジット会社のブラックリストに載り、今後新規のクレジットカードが一切作れなくなったり(クレジットカード社会のアメリカでは致命的)、融資を受けられなくなったり(やはりローン社会のアメリカでは致命的)と、最悪の事態に至るわけです。
ですので、この事件が「消費者にとって史上最悪の情報漏洩である」といわれるのもうなずけます。
海外だけだけじゃない!日本にも存在するコンフィデンスマンとは?
「コンフィデンスマン」と横文字標記になってはいますが、日本にも「信用詐欺師」はもちろん存在します。
たとえば、いくつかをご紹介すると・・・
まず、「融資保証金詐欺」というものがあります。これは、実際、融資しないにも関わらず、「融資します!」という文書を送付します。おそらく資金繰りに苦しむ中小企業を経営する経営者にとっては、「渡りに船」でしょう。
そうして、実際に融資を申し込んできた者に対し、保証金等を名目に、指定した預金口座等にお金を振り込ませる手法で現金をだまし取る詐欺のことです。
また、「架空料金請求詐欺」は、昔でいえば、ダイヤルQ2、さらに現在では利用した覚えのないインターネット情報料などを、電話、電子メール、ダイレクトメールなどで請求し、やはり指定した金融機関の口座に現金を振込ませる詐欺のことです。
あと、いうまでもなく「オレオレ詐欺」なども、相手を信用させたうえで、詐欺行為を働くという意味では、代表格ですよね。
これらは、比較的、被害を受ける対象者が個人か中小企業の経営者などが多いですが、中には、大企業も信用詐欺の被害を蒙ることもあります。
まとめ
「コンフィデンスマンJP」というドラマは、原作はなく、古沢良太さんの完全オリジナルな脚本です。
あとは、ドラマの中に散りばめられた伏線や二転三転する展開で、どれだけ観る人を引き込むかが見どころですね。
でも、面白いドラマは原作&脚本でかなり決まるので、その意味では「コンフィデンスマンJP」・・大いに期待できます。
痛快な展開が期待できるドラマになることは間違いないでしょう。
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