ご家族の中で、幼いお子さんやお年寄りの方が体調を崩して看護を必要とすることがありますよね。正しい湯たんぽの使い方を覚えておくと、そのような看護が必要な場面で役立てることができます。
ここでは、湯たんぽの効果的な使い方を、いざ看護の場面でどう発揮できるかをご説明します。
ちなみに、湯たんぽを使う方が、看護を必要とされる方だけでなくて、以下のような方が、湯たんぽを使われる場合でも、この基本的な使い方が当てはまると考えておくと良いです。
○ 飲酒をしたり,激しい疲労がたまっているような方
○ 就寝前に眠気を誘う薬を服用している方
○ 皮膚が弱かったり、体の不自由な方
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湯たんぽの使い方を間違えてしまうと・・・(看護編)
上記のような方を看護するときにで、湯たんぽの使い方を間違えてしまうと、どのようなリスクがあるのでしょうか?
ひとことで言うと・・・ 「低温やけど」のリスクがあります。
”低温やけど”とは?
「低温やけど」は、一見軽くとらえてしまいがちかもしれませんが、けっこう深刻です。
では、「低温やけど」と「通常のやけど」は何が違うのでしょうか?
「通常のやけど」は、皮膚の表面に熱源が触れてしまうことで起こるものです。ですので、普通は、すぐに熱さに気づきますよね。たとえば、ストーブに誤って手を触れた場合、おそらく条件反射的に手を引っ込めようとするでしょう。
また、仮にやけどになったとしても、すぐに手を引けば、水ぶくれや、しばらく治療すれば治るタイプのやけどで済むと思います。
しかし、一方、「低温やけど」は、カイロや湯たんぽなど、体温より少し高めの温度(44℃~50℃)のものに長時間触れ続けることによって起きるやけどのこと。ですので、触れていてもすぐに反射的に身体を遠ざけようとする意識が働かなかったりします。
とくに、お酒をたくさん飲んでいたり、疲労がたまっていて、深く眠り込んでしまっている場合、または寝る前に、眠気を誘う薬などを服用している方などは、そもそもが、その熱さに気づかないことがあるんです。
低温やけどの症状は?
やけどは、皮膚に対して、どの程度ダメージが与えられているかに応じ、1~3度までの症状に分けられています。
1度: 症状は軽く、ヒリヒリとした痛みと、うっすらとした赤みが生じます
2度(中度): 強い痛みや赤み、水ぶくれができます
3度: ひどくなると皮膚が壊死し、病院での治療に2週間以上かかることもあります
「低温やけど」が「通常のやけど」と比べてある種怖いところは、症状が見た目にはわかりにくかったり、痛みを感じにくいことがあるため、自分では軽症と勘違いしてしまうことがある点・・・
そして、「低温やけど」の場合、皮膚の奥深くでじっくり進行してしまうため、通常のやけどよりも治りにくいという面があります。
では、幼いお子さんやお年寄りの方への看護の場面での、賢い湯たんぽの使い方とは、どのようなものでしょうか? そして、どうすれば「低温やけど」を避けることができるでしょうか?
湯たんぽの正しい使い方 【看護時】
看護時、「低温やけど」を避けつつ、湯たんぽを正しく使うために以下の点を念頭に入れておく必要があります。
お湯の温度に注意する
湯たんぽに入れるお湯はどれくらいの温度がふさわしいかというと・・・
「低温やけど」を避けるため、湯たんぽの温度は、70℃〜80℃が適温といわれています。ちなみに、ヤカンで沸騰させたお湯は100℃近いため、湯たんぽに適した温度ではありません。
もしヤカンで一旦、沸騰した場合には、少し時間をおいて冷ますか、水を入れて温度を下げてから、湯たんぽに注ぐようにしましょう。
適温のお湯の作り方については、こちらの記事でも説明しています。
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寝るときの湯たんぽの正しい使い方についてはコチラどうぞ!
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また、湯たんぽの材質はいろいろありますよね。それぞれの材質によって適温が異なります。
ゴム製の湯たんぽ:70℃以下
ポリ製の湯たんぽ:80℃以下
陶器製の湯たんぽ:70℃以下
(参考資料:日本看護技術学会誌「湯たんぽによる寝床内温度の経時的変化と保温範囲」)
湯たんぽを置く場所に注意
低温やけどが起こる目安の温度と時間については、表面温度が、44℃で3〜4時間、46℃で30分〜1時間そして50℃で2~3分といわれています。
それで、湯たんぽには、付属のカバーやタオルでかけた状態で、体から10cmくらい離して置くようにしましょう。いずれにしても、湯たんぽが直接体に接する状態での使用は避けましょう。
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「低温やけど」をさらに徹底防止するためには・・・
さらに「低温やけど」を徹底防止するためには、最初に湯たんぽで布団やベッドを暖め,布団に入るときに取り出すことをオススメします。そうすることで、布団やベッドは暖かく、「低温やけど」を防止することができます。
また、必ずしも「低温やけど」を完璧に防止することができるワケではありませんが、もし、湯たんぽを布団に入れた状態で使用したい場合には、「低温やけど」防止のためのお助けグッズを利用するのも手ですね。
こちらは、”湯たんぽ用保温袋”なのですが、湯たんぽの暖気を三重構造で長時間に渡って緩やかに放出する湯たんぽカバーです。 長く、やさしく暖かいので低温やけどになりにくい特長があります。
洗濯もOKで、いつも清潔に保つことができるのもポイントです。
(参照:消費者庁「湯たんぽでの低温やけどを防ぎましょう」)
まとめ
どこか別に身体の調子が悪くなくても、気をつけないと、「低温やけど」発生の危険はありますよね。ましてや、体調を崩しているお子さんやお年寄りの方が、湯たんぽの使い方を間違えると、大変危険ですよね。
湯たんぽの正しい使い方を、看護時にも徹底させることで、「低温やけど」の発生リスクを抑つつ、快適に利用したいものですね♪
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