2018年4月からいよいよはじまったフジテレビ系列の、新ドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』は、すでに面白いです。今回のドラマ『シグナル 長期未解決事件捜査班』は、そもそものオリジナルは、韓国で絶大な人気と話題を誇ったドラマ『シグナル』になります。
確かに韓国では相当に高い評価を得たドラマなんですが、そのオリジナル版があまりにも凄くて、今回のリメイク版がどこまで高いレベルのものが出来るか当初、若干不安だったのですが、杞憂に終わりました。演技の素晴らしい俳優陣、伏線といいすでにかな~り期待大です。
さて、ここでは、”過去と現在をつなぎ真実を教えるツール”として重要な役割を果たす警察の無線機に注目してみます。
関連記事 ⇒ シグナル(ドラマ)は実話からの警告だった!ネタ元は?
シグナル(ドラマ)の無線機はホンモノの警察無線機?
まず結論から言うと、『シグナル 長期未解決事件捜査班』のドラマ内で使っている無線機はホンモノかといと、「ホンモノ」ではないでしょう。
警察無線機に似ている無線機を小道具として作っているか、似たメーカーの無線機を転用して撮影に利用していると考えられます。
ただし、過去の警察で使用していた無線機と今回のドラマの無線機はかなり似ていると思います。
こちらの無線機は、かつて警察で実際に使用されていた「松下通信のEK3110」という機種なのですが、今回のドラマ「シグナル」で登場した無線機と形状が似ていると思います。
ドラマ「シグナル」で登場した無線機は、オレンジ色に光る液晶画面がついていましたが、形状は結構似ている気が・・・
ちなみに、この無線機を含め、過去警察で使われていた無線機などはオークションなどで出品されて取引されているようです。
追記; どうやら、今回のドラマで用いられている機種は、アイコム社の「IC-3N」という種類の430MHz帯のアマチュア無線機のようです。
この機種は、1980年台に発売され、構造的にシンプルなため、故障も少なく業務用としても重宝され、このタイプのトータル出荷台数は200万台を突破するという大ヒットになりまし。
この機種のヒットがきっかけで、アイコム社の名は一気に世間に広まりました。
なお、アイコム社は、日本の無線機器メーカーなのですが、レジャー用無線機器や業務用無線機器の分野でのトップメーカーです。
現在では、この機種(「IC-3N」)は、当然ながら中古でしか入手できませんが、パワーサプライに接続することで、TXパワー3W以上出る機種でもあり、ヤフオクなどのオークションサイトで売られています。
ちなみに価格は、程度によってバラバラで、1000円ほどから出品されています・・・
さて、話を戻して、警察が無線のデジタル化に踏み切った背景とは何でしょうか?
その背景をご説明します。
それは、ある事件が関係していたといっても過言ではないのです・・・
警察の無線を傍受できていた時代から現在までの変遷
現在の警察の無線機は、そもそも高度にデジタル暗号化されているため、警察無線を盗聴することは不可能です。そりゃ、そうですよね・・・ まさか盗聴できてしまえば、悪用されてしまうことは言うまでもありませんよね・・・
さらに、日本の無線の暗号化技術は世界でもトップレベル。また、警察で仕様している無線機は市販されることもないため、その機能や機器で使用されている技術は、秘匿化されています。
ですが、いわゆる昭和の時代は、がっつり盗聴できてしまっていた時代でした。当時の警察無線は、アナログでした。ですので、アマチュア無線家の中には、「趣味」として警察無線を傍受して楽しんでいた人も多くいました。
それらの人々は。今は懐かしいVHF帯域に対応しているアマチュア無線機を改造したものや受信機を使用して、警察無線を傍受していました。
そして実際に、そのスキルを実際に悪用したのが、昭和の時代をご存知の人であれば決して忘れることができない、あの”グリコ森永事件”の犯人(たち?)・・・
1984年から85年にかけて起こったこの事件では、当時、「怪人21面相」を名乗る犯人は、警察無線を不正傍受し、捜査をかく乱しました。
これを教訓として、犯罪に悪用される事態を避けるべく、警察は無線のデジタル化を急ぎ、1980年代後半には、全国の警察で、無線のデジタル化を完成させました。
ですので、現在では、警察無線を傍受することは実質不可能です。。
ちなみに、警察に無線機を納品していた松下通信は、走る車からナンバープレートを読み取る”Nシステムの開発”も行い、警察に納入しているメーカーでもあります。
それを実現したのは、「高度な画像処理技術と情報処理技術」・・・Nシステムは現在では犯罪の軽減に貢献していることを考えると恐るべしですね。
まとめ
過去には、一般市民がある程度の知識とスキルさえあれば、盗聴ができてしまっていたアナログ時代の警察無線・・・
今では、デジタル暗号化により、実質警察無線の傍受はできなくなりました。。
一部それが可能な技術もあるようですが・・・
今回の、シグナル(ドラマ)で使われている無線機は、警察のホンモノの無線機ではなく、市販の物だと思われますが、ドラマの中では非常に重要なツールとなるだけに注目ですね!
関連記事 ⇒ シグナル(ドラマ)は実話からの警告だった!ネタ元は?
♪気軽に読めるこんな記事もどうぞ♪ ⇒ 西郷どん【鹿児島弁】・やっせんぼの意味と使い方とは