海堂尊がブラックペアンに込めたメッセージとは?

ドラマ「ブラックペアン」は、その海堂尊さんの書いた原作を読んだときからグイグイと引き込まれ、”あっという間に読み終わってしまう”ほどでした。こんな展開と筋は、やはり海堂尊さんならではのもの。

海堂尊さんの原作のものは、映画化やドラマ化がされても、すでに原作は分かっているはずなのに、「やはり面白い」と実感できるものが多いと思います。

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海堂尊さんがブラックペアンに込めたメッセージとは?

まずは、結論からになりますが、海堂尊さんが「ブラックペアン」に込めたメッセージとは、簡単にいえば、個人的には、”正義こそ勝つ”あるいは”真実こそ正しい”ではないかと思います。

と、こんな単純なものではないかもしれませんが、これまでの海堂尊さんの作品で一貫して流れているのが、不正や隠蔽を暴き、真相を明らかにする・・・という筋だと思います。

主人公となる人物は、一見、影や暗い過去がある。しかし、実は真相を明らかにする上で、重要な役割を果たす・・・

今回、嵐の二宮和也さんが主人公である渡海征司郎を演じますが、その人物像は、皮肉屋であるいみひねくれた人物像です。

実際、ドラマの中の渡海征司郎は、「ダークヒーロー」というイメージです。しかし、実のところ、そんな彼が、「外科医の腕を全く必要としない」と謡われる最新医療機器(心臓手術用医療機器・スナイプ)の導入の裏にあった不正や過去を暴くべく、大学病院と立ち向かって行くわけです。

そして、大学病院のトップに君臨する佐伯清剛教授(内野聖陽さん)が、手術で用いる“ブラックペアン”という黒い止血用鉗子(かんし)の過去も明らかになっていきます。

ある意味、渡海征司郎のように、周囲の人の目を気にせず、嫌われることも苦にしない人物だからこそ、迫れる真実なのでしょう。

海堂尊さんは、自身の正義感を自身の小説に反映させており、海堂尊さんの本質的な性格こそまさに「正義感が強い人物」そして「医学界の良心を持っていたい」と強く願う人物なのではないかと思います。

また、現実の社会で決して体現を期待できない医学界の理想・・・そんな理想像を自身の小説の中に落とし込み、その理想に向かって進んでいきたいという想いが投影されている気がします。

海堂尊さんは、現実主義者でもあり、理想像を追うロマンティストでもあるような気がします。

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海堂尊さんがそもそも作家になったのは?

では、海堂尊さんがそもそも作家になったきっかけとは何か・・・・に迫ってみたいと思います。

海堂尊さんは、病理専門医という立場で「死亡時画像診断」Autopsy imaging(Ai)を、日本の医療で定着させたいという想いを抱き、その提言をするがために、作家活動を開始しました。

この「小説を通して提言する」という方法が効果的なのは、簡潔にいうと世論に効果的に問題提起できるからだと思います。

あくまでも、病理専門医という立場で、Aiの必要性や効果性などを提言しても、ある一定の医療関係者からは同意や賛同を得ることができても、行政は重い腰を上げようとしません。

すると、Aiについての論議が内内の論議で終わってしまい、なかなか前に進まない⇒ 普及しかいという状況になります。

しかし、こういった問題提起を少説の中に落とし込んで行うことで、多くの人々の啓蒙へとつながり、世論を動かす力ともなります。

実際、”謎解きのツール”としてAiを登場させた「チーム・バチスタの栄光」はベストセラーとなり映画化もされ、大ヒットとなりました。

今まで、普通の人々は耳にしたことのなかった、Aiが一気にメジャーなワードになりました。

もちろん、海堂尊さんがAiを熱く押したことで、問題が発生した側面はあるとはいえ、やはりこういった問題提起の手段は、それまではあまりなかった手段だと思います。

しかし、海堂尊さんの独自的なこの方法は、確かに世間への影響力という意味で効果的だったと思います。

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まとめ

海堂尊さんがブラックペアンに込めたメッセージとは、今の医学界を良くしていきたいという海堂尊さんの”理想”や”正義”だと思います。

海堂尊さんの小説はエンターテイメントではもちろんあるのですが、あえて皮肉屋であったりひねくれ臭のある主人公を登場させ、その裏の不正や隠された過去を暴くための役割を果たさせることにより、より世間を引きつける小説に仕上がっているのだと思います。

その完成度の高さと、原作から伝わる問題提起によって、無意識に共に考えているのもしれません。

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